沖縄で就職できても県外に転勤になった実話!
今週末に沖縄に引き返すことになりました。
どこか嬉しそうな悲しそうな表情でわたしに告げて来たのは、
嘉数(かかず)さん。(仮名)
わたしがたまたま担当したお客さんが嘉数さんだった。
初めて会ったときは名前を聞いた瞬間に、
「あ!沖縄の人ですか?」
ポロっと声に出してしまった。
向こうも少し間があったが、
分かる人には名前ですぐに、
バレてしまうといった感じだった。
嘉数さんは40代で独身。
そろそろ沖縄に引き返そうと考えて、
無事に仕事が決まったという。
いくら東京で仕事の経験があったとしても、
なかなか40代で仕事をさがすのは難しい。
年収も大幅に下がる覚悟をしなければいけない。
沖縄では引き返すのなら20~30代のうちにした方が、
良いと言われることも多い。
20~30代であればまだ就職先も多くて採用されやすい。
それが40代になると見つかりにくい上に、
年収があまりにも下がって生活リズムが、
なかなか沖縄に合わせられないのだという。
実際に、
東京都の40代の平均年収は、700万円前後。
沖縄県の40代の平均年収は、450万円前後。
その差、250万円!
<おしらせ>
今の給料って満足してます? 自分が知らないだけで本当はもっと稼げていたら、年間いくら損していたのやら。調べるのはタダですから。↓
これだけ年収に差があると生活の質も変わってくるので、
沖縄の低収入では生活にストレスを感じることも多いとか。
20~30代でも沖縄と東京では差があるが、
それでもせいぜい100万円前後になるので、
数ヶ月やりくりすれば生活はすぐに馴染める。
それに、
40歳以上になると少しプライドが邪魔をすることも、
人によってはありそうですよね。
ちょっと見栄をはってしまうとか。
あくまでも数字の上でのことなので個人差はありますよ!
でも、
嘉数さんが沖縄に引き返すのは、
そんな理由ではなかった。
実家のご両親とくにお父さんの高齢にともなって、
沖縄に引き返すことが大きな理由であった。
嘉数さんは長男で兄弟はみな実家を出ている。
ご両親は大きな平屋に二人で住んでおり、
本島北部の集落でご近所さんはみんな知り合い。
田舎中の田舎である。
だけど職場は那覇市で、
北から南に車で毎日通勤するとなると、
高速道路を使っても、
片道で1時間30分以上はかかるだろうか。
わたしは土地勘があるだけに、
そんなところから通勤するのは正直、
苦痛だと思ってしまった。
でも、
嘉数さんは良い仕事が見つかったから、
それはそれで良いのだという。
たしかに、
妥協して実家近くでさがすよりも、
那覇でいい仕事を探したほうが、
収入面では大きいかもしれない。
嘉数さんとは、
こんな会話で締めくくったのが最後だったと思う。
あの日が来るまでは、、、
東京を離れ半年後に!
嘉数さんが引き返してから半年ぐらいだったと思う。
わたしが職場から出てお昼を食べに行こうとすると、
同僚から呼び止められた。
嘉数さんからお電話ですよ!
え?どの嘉数さん?
もう東京に嘉数って名前の知り合いはいない。
電話に出るとあの嘉数さんからだった。
なんでも出張で東京に来たのだという。
よっ!元気ねぇー?
真っ黒に日焼けした嘉数さんが立っていた。
急に電話してビックリさせてしまったねぇー。
もうすっかり沖縄のイントネーションである。(笑)
実はあれから、
営業の部署に就き、島中を走りまくっていたらしい。
心配していた通勤のことは、
朝から得意先と打ち合わせや契約があれば、
朝は出社せずにお客さんのところに行けばいいし、
夕方に得意先に行くのであれば、
帰社せずにそのまま家に帰ったりしているので、
通勤はもう苦痛ではないそうだ。
たった半年ではあるが、
沖縄でいろいろとあったようだ。
でも、
気になったのは何でまた東京に出張なのか?
実は、
長年にわたって東京で経験したことを買われて、
関東で得意先の開拓をして欲しいと頼まれたそうだ。
関東!?
関東がどれだけの広さか、
沖縄人は分からないのだろうか?
もちろん、
1人でやるわけではないのだろうとは思ったが、
数人しか来ていないのだという。
すごい無茶だ!!
その間に実家はどうするのか訪ねたが、
デイサービスの利用と沖縄に残っている兄弟で、
協力し合うことになったそうだ。
もちろんずっと関東ではないので、
月に数回は沖縄に帰ったりできる。
何年かすれば後任に引き継げるので、
いずれはずっと沖縄での勤務となるそうだ。
最後になるが、
沖縄では県内を中心とした企業もあれば、
県外もしくは海外にまで進出していく企業もあります。
それは、
今後もどんどん増えていくとわたしは思っています。
そこで問題になるのは、
やはり誰が県外の担当になるのかということです。
すでに沖縄に家庭があって、
生活の基盤ができている人には、
なかなか単身赴任を任せる動きも少なく。
だから、
移住者がその対象になることもある。
せっかく沖縄に移住したのに、
県外での経験を買われてまた沖縄から出る。
どれぐらいに割合でそうなるのかは、
その会社にもよるのだろうが、
就職難の沖縄ではそれだけで仕事を、
変えるわけにもいかない。
その対象にならないことを祈るばかりである。
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