「ナイチャー」とは?
ナイチャーとは、沖縄県民以外の人を指す言葉として、沖縄では本当によく使われます。
昔は「ナイチャー」という言葉を、なんとも思わず自然に使っていました。
でも今は、できるだけ使わないようにしています。
その理由は、ナイチャーという言葉をなんとも思わずに、受け入れている人もいれば、差別的な意味合いとして、とらえる人もいるので、時と場合によっては使い分けています。
使い分けてるといっても、影では差別しているって意味ではなく、嫌な思いをする人もいると知っているので、沖縄人以外の人がいる前では、使わないように言葉を選んでいるという意味です。
気心知れた人であれば、そうでもないですけどね。
まあ、このナイチャーという言葉に関しては、昔からいろいろと言われてきました。
そもそも、ナイチャーという言葉の由来ですが、内地(ないち)に住んでいる人、つまり内地人というところから、ナイチャーという言葉生まれたとされています。
内地ってなに?って思う人もいるかもしれませんね。
さらに最近では、島ナイチャーという言葉まで生まれ、沖縄の人の間でも、その意味を巡って、いろいろと議論されるまでになってきました。
沖縄の方言の特徴からナイチャー問題を考える
沖縄の方言では、1つの同じ言葉でも、語尾をのばすだけで、嫌味や悪口になる傾向があります。
例えば、
那覇のことを方言で「なーふぁ」というのですが、これを「なーふぁー」と伸ばすと那覇のことをバカにした言い回しになるのです。
だから、内地人のことをナイチャーというと、バカにした言い回しになるのですが、正直、沖縄人でもそこまで考えてナイチャーと発言している人は、ほとんどいないです。
そしてあと1つ違う角度から例えますと、沖縄人のことを方言で「うちなんちゅ」と言いますが、内地人のことを「ないちんちゅ」と言ったりはしません。
(なんか卑猥な言葉に聞こえるから、これはこれで問題かも。汗)
「内地人」を表現するときは、「ナイチャー」と語尾を伸ばして、言う沖縄人が多いと思います。
たぶん昔は「〇〇ちゅ」と、あえて表現しないことで、内地人を差別的に呼んでいたのではないかと思うのです。
それが今では、その意味合いも薄くなってきているのに、ナイチャーという言葉だけが、浸透しているのだと思います。
だから、若い人ほどナイチャーという言葉には、重みがなくて抵抗なく使っている気がするのです。
「やまとんちゅ」と「ナイチャー」どちらが差別的なのか?
沖縄にはもう1つ、沖縄県民以外の人を指す言葉として、「やまとんちゅ」という言葉も本当によく使われます。
元の言葉は「大和(ヤマト)」からきていて、昔の日本列島を象徴した大和という名から大和に住む人、つまりは、大和人のことを「やまとんちゅ」と呼んでいたのです。
個人的には、「〇〇ちゅ」と表現しているので、ナイチャーよりはこちらの方が響きがいいような気もしますし、差別的な意味は薄いと思ってはいるのですが、「やまとんちゅ」に対しても差別的な発言だと思っている人もいるのです。
こうなってくると、とてもではないのですが、解決するのは難しくなっていくのです。
言葉の持つ深い意味などを、追求していかないといけません。
もしも、これは差別でこれは差別ではないと決めたとしても、言葉を発する人に強制することは出来ません。
今さら言われても、変えるというのは難しい問題でもあります。
でも、言葉と言うのは常に変化しています。
今の若い沖縄の子供たちが、将来はナイチャーという言葉をどういう意味で使っていって、それがさらにどう変化していくのかは、今、このナイチャーという言葉を大人がどう使っていくのかによって、とても重要な鍵にもなると思います。
沖縄に移住する人に限らず、嫌な思いをする人がいない世の中であって欲しいと強く思います。
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