島ナイチャーとは?
島ナイチャーとは、主に2つの意味が複雑に交じり合っていますので、1つずつ解説していきます。
その前に、ナイチャーという言葉の意味を知らない方はコチラを参考にしてみて下さい。
まず島ナイチャーの1つ目の意味は、沖縄から離れて暮らしている人が、荷物をまとめて沖縄に引き返した場合や、一時的に休みを利用して、沖縄に遊びに帰った場合など、友人の前などで都会人ぶる人を“島ナイチャー”と呼ぶそうです。
沖縄から離れたことがある人なら、よくあるパターンですね。
(都会人ぶりたい気持ちも分かる。笑)
「あいつはナイチャーみたいになった」ぐらいなら、なんとなく感覚のズレがあるのかも知れないので、仕方がないと思ってしまうのですが、「もうあいつは沖縄の心を忘れてしまってる」みたいなことを言われた日には、怒りを覚えるかも知れません。
(実際に言われた経験あり。泣)
沖縄から離れたことで、沖縄の悪いところも見えてしまいますが、離れたからこそ、より沖縄のことが好きになっているのに、そんな言い方をする人がいるので、残念でしかたありません。
次に島ナイチャーの2つ目の意味ですが、沖縄に移住してきた人のことを島ナイチャーと呼ぶそうです。
もともとナイチャーという方言は、沖縄出身以外の人であれば、全ての人をひっくるめて使っていたので、観光客も移住者もナイチャーと呼んでいましたが、いつの頃からか、移住してきた人に対しては、島ナイチャーと呼ぶようになったようで、移住者同士でも、お互いを島ナイチャーと表現しているようです。
島ナイチャーの2つの意味を知って思うこと
なんとなく2つとも、意味としては分かる気がしますが、個人的には、2つ目の島ナイチャーに関しては、とても違和感を覚えたのです。
どう考えても、1つ目の意味の方が正しいと思っていました。
でも、よくよく考えてみると、移住者の気持ちが非常によく分かります。
たとえば沖縄人が、住民票を東京都に移したとしても「私は東京都民です!」と名乗るのには、とても躊躇します。
もともと東京が地元の人に「ハァ?」とか言われそうで、、、
(実際には言わないと思いますけどね。笑)
だから、人から住んでいる場所を聞かれても、「今は〇〇駅の近くに住んでますけど、地元ではないです!」みたいな感じで、東京に住んでても何か遠慮して答えるときもあるのです。
(私の顔を見りゃ地元ではないと一発で分かるけどね、、、くっ)
これと似たような気持ちが、きっと移住者の中にもあるのでしょう。
だから移住者が、私は沖縄県民です!とは、なかなか名乗ることができないと思います。
それで島ナイチャーと言い始めたのではないのかと思っています。
ナイチャーという言葉をアバウトに使いすぎる沖縄人
東京に住んでいるからなのか、どこで出会う人も地方から来た人ばかりで、そこでのやり取りは、自然と地元の話題だったりして、みんなそれぞれの県民性だったり、文化や習慣の違いなどで、いろいろなことがあるので、個人に対するものの見方をします。
たとえば、「Aさんは〇〇県の出身だからとか、Bさんは九州だったよね?九州の何県だっけ?」などと、都道府県、もしくは関西、東北、九州などの地方名で、細かく相手の地元を指して、会話をすることが多いのです。
(これを差別って言う人もいますけど!悪意は一切無いですよ)
すべての人を完璧に覚えているワケではないですが、出身地を勘違いして話していると必ず訂正されます。
「あーそれは〇〇県ですよ!」「私は〇〇県の出身です!」などと。
(よく間違えるので注意してる。笑)
このように相手の都道府県をある程度は把握していないと、とても失礼なことにもなるのです。
でもこれが、沖縄に住んでいる沖縄人の中では、移住者はすべてナイチャーと表現され、どこの出身かどうかなんて、あまり気にしない傾向があります。
主要都市はだいたい分かっていても微妙な位置に対しては、はっきりと把握していないと思います。
(東京と大阪ぐらいで後は無知かも。笑)
だから九州の人も東北の人もまとめて、ナイチャーと表現するので変な話になるんです。
特に歳が上になればなるほど、覚えるのをめんどくさがって、移住者はすべてナイチャーで片付けてしまっています。
島ナイチャーではなくもっとその人に注目して欲しい
九州と東北では、文化も習慣も全く別だと思うのですが、そういった細かい違いには、あまり興味を示さない沖縄人も多いです。
・あ~内地は寒いよねぇ~!雪も降るんでしょ?
・人がいっぱいで混んでるんだよねぇ~!
・海が汚いさぁ~!
だいたいこんな感じです。(笑)
雪があまり降らない地域や人が少ない地域もあるというのに、イメージだけで話をしてしまうので、何となく話が合わないことは分かるのですが、それにしても、あまりにもこういった内容の話が多いです。
たぶん移住者は自分のことをナイチャーと、ひと言で済ませられてしまうと「なんとなく自分に対して関心が無いのかな?」とか「ひょっとして差別されているのかな?」などと、ついつい考えてしまうこともあると思います。
たとえば、ただ単に興味があって、「あんたナイチャーねぇ?」と聞くのと、「どこの出身なんですか?」こう聞かれるのとでは、全く違う印象になるのです。
「ナイチャーねぇ?」と聞くと、とりあえずは大雑把に、沖縄人ではないことを確認したいだけという印象になってしまいます。
でも、どこの出身?と聞かれれば、より個人に目を向けている印象ですよね?
こういうちょっとしたことの繰り返しで、どうしてもナイチャーという言葉には、違った印象をもってしまうのではないかと思っています。
ここまで、いろいろと書いてきましたが、沖縄は陸つなぎではないので、標準語でも、島独自の言い回しだったり、
表現の仕方があります。
それを細かく追求することもできますが、案外、他の都道府県では、どういった日常会話が、ごく普通なのか知らないだけで、そこまで悪気があるわけではないことも多々あります。
実際に「どうしてそういう言い方をするの?」と聞いても、「え?何か間違ってるの?」と聞き返されるときもありますよ!(笑)
なので、もしも何かそういったことに気がついたら、沖縄人との話のネタとして、日本語のおもしろさや方言のむずかしさを楽しんでください!
今後、島ナイチャーの意味が、1つになる可能性も十分ありえますので、どちらの意味も知っておくと良いのかな?と思います。
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