
どうも! 沖縄人のヒロヒロです。
今回は「模合」についていろいろと解説していきたいと思います。
模合(もあい)とはいったい何?
模合はただの飲み会ではありません。
模合(もあい)とは、友人同士で毎月1回だけ一定金額のお金を集めて、それを友人の1人だけが順番にもらうという仕組みです。
例えば、「友人同士5人で毎月1人1万円」という設定をした模合があるとしたら、当月には5万円が集まるので、
友人5人のうちの1人だけが5万円もらって、その翌月の5万円はまだもらっていない4人のうちの誰か1人がもらいます。
それを順番に毎月くり返していき、5人全員がもらい終わったら、また1番最初にもらった人が5万円をもらっていくことをずっと繰り返していくのです。
模合1ヶ月目の5万円を「A」さんがもらう。(1回目)
模合2ヶ月目の5万円を「B」さんがもらう。(1回目)
模合3ヶ月目の5万円を「C」さんがもらう。(1回目)
模合4ヶ月目の5万円を「D」さんがもらう。(1回目)
模合5ヶ月目の5万円を「E」さんがもらう。(←ここで全員もらい終える)
模合6ヶ月目の5万円を「A」さんがもらう。(2回目)
模合7ヶ月目の5万円を「B」さんがもらう。(2回目)
模合8ヶ月目の5万円を「C」さんがもらう。(2回目)
模合9ヶ月目の5万円を「D」さんがもらう。(2回目)
模合10ヶ月目の5万円を「E」さんがもらう。(2回目)
こんな感じで、繰り返していくのです。
模合の何が良いのか理解できない
東京ではなかなか理解されない模合…
すぐに気がつくと思うのですが、結局は毎月1万円を自分で貯金してれば5ヵ月後には5万円は貯まるから、別に模合をする意味はないのではないか?
「正解!」実はそうなんです。 沖縄人もアホではないのでそんなことは気がついています。(笑)
ただ、模合というのは利子も利息もつかないので多額の金額になればなるほど効果があって、銀行の融資審査みたいに落ちる心配は無いのです。
また何か急にお金に困ったときなどは、模合のメンバーで話あってお金をもらう順番を前後することもできるので、模合に助けられた人も多いとか。
模合をする必要性というのは、いったいなにか?
模合は金銭だけを見ると、やる意味はないという人が多い。
たとえば友達って、歳を重ねるごとに連絡を取る人が減っていったり、同窓会でも開かれない限り会うこともない人って必ずいますよね?
それが沖縄では、模合という集まりを通して友達といろいろな近況を報告したり、悩みを聞いてもらったり、愚痴を言いあったりすることがずっと続けられるのです。
「えぇー!それはそれで面倒くさそう!」そう思う人も中にはいるでしょう。 気持ちは分かります。 だから適当な人と模合はしません。
模合が40年以上も続くと…

私の母が高校の同級生と40年以上も欠かさず模合をやっているのですが…
みんなが定年を過ぎた時期から「ここまで長くやっていて本当に良かった」と、お互いに言い合えるほど絆が深くなっていると言っていました。
子育ても落ち着き、第二の人生をスタートさせる歳の人を目の当たりにすると、模合の意味を改めて考えさせられますよ。
こういったことの他にも、会社内の絆を深めることを目的に模合をしていたり、同じ趣味を持つ人との繋がりで模合をしたりしている人もいます。
だから沖縄ではこうした模合を通して、横の繋がりが強いとも言われています。
模合でのトラブルも当然あります
模合にもトラブルや反対意見はありまして…
「毎月の費用を払うことができなくなる人」や「集めたお金を持ち逃げする人」など、その金銭をめぐるトラブルもありますし、
模合をすることに対して「毎月、会う必要ってあるのか?」とか「たまに会って飲んでいれば、良いのではないか?」などと反対する意見もあります。
まあ、こうした流れに共感できないのであれば、無理に参加しなくてもいいのでそれぞれの考えなんですが、
でも自分は模合には参加しない派なんだけど、結婚した相手が模合には参加する派だとトラブルになりやすいです。
模合ってそんなに大事なの?
模合のせいで夫婦喧嘩になってしまう。
妻は模合に否定的、夫は模合に肯定的。 まあ沖縄の男性は模合好きな人が多いですよね、夫が模合に否定的ってあまり聞かないですし。
こうした夫婦で模合に対しての考えにねじれがあると、夫が家族の時間よりも模合を優先していたりすると喧嘩になりやすいです。
グループにもよりますが、毎月1回会うだけではなく、ゴルフ、ボーリング、釣り、ダーツなどで遊ぶ人もいれば、旅行に行く人たちも意外といます。
当然、模合の忘年会や新年会もあるし、「模合の仲間と会う」と言えば、何でも許されると勘違いする人もいるそうで、そりゃ夫婦喧嘩にもなりますよ(笑)。
奥さんが模合に行くと怒る旦那
模合は男性だけのモノではないんですけどね。
旦那は模合に行くと朝帰りすることもあるのに、奥さんが模合に行く日は23時までに帰ってくるように言いつけたりする旦那もいるとか。
他にも奥さんが模合に行くから「その間は子供の面倒を見ていて欲しいと言う」と拒否をする旦那もいたり、仕方なく子供は一時実家に預ける奥さんもいるとか。
また、このようなことをSNSなどに書くと女性に同情する意見も多いが、逆に「そこまでして模合に行きたいのか?」など、
そもそも子供のいる女性が模合に参加すること自体が身勝手なんだよ!的な意見も飛んでくるそうで、沖縄ってまだまだ男尊女卑な世界なんだと思っちゃいます。
模合のまとめ
模合は良いことだけではない。
うまく取り仕切っていかないと模合というのは続きません。 実際に運営がおぼついて解散する模合だってあるのです。
模合の良し悪しというのは他の都道府県には、あまり馴染みのない沖縄らしい文化といえるのかも知れません。
沖縄以外では「無尽(むじん)」と呼ばれることもあるそうなんですが、どうも沖縄みたいに盛んに行われている感じはしないですね。 無尽の関係者すいません。
ここだけでは書きたりないこともあるので良かったら下記の記事も参考にしてみて下さい。↓


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